受け止める美学

『この痛みは傷じゃない』ってタイトルなんですけど、傷じゃないならなんなのか分からなくって。 傷だからこそ「傷じゃない！」って叫んでるのかも知れないし……。

── 難しいところですね……。この痛みってことは現に痛んではいるわけですし。

プロレスラーの人って技を受け止める美学があるんです。避けずに受け止めることによって相手の技を完成させるところが美しいなって思うんです。 本当は倒したくて闘っているのに、相手の身体を受け止めてあげるって矛盾だけど、エンターテインメントですし信頼関係なんですよね。 傷ついても立ち上がろうとするさまって応援したくなるし格好いいんですよ。

── 立ち上がる美しさというのは今回のアルバムにも通じているような気がします。

そうですね、新しいイロメガネの側面も見せようとチャレンジしているし。

── タイトルにこの言葉を持ってきたことによって後に引けなくしたような、そういう覚悟や強さを感じます。

覚悟はかなり必要でした。 このアルバム、強いと思いますか？弱いと思いますか？

── 弱かっただと思います。「弱かった。でも……！」みたいな。

おぉ！そのあとどうなるかはこの後どうやって生きていくかによるってことですね！笑

── そうですね！笑　 今回このアルバムをリリースして、これからこの曲たちとさらに付き合っていくことになると思うんですけど、歌っていくうちにタイトルの意味合いも変わってきたりするのかなって思います。

そうですね、そうしていきたいです！

── それでは最後に特設ページをここまで読んで下さった方にメッセージをお願いします。

前回のアルバムはどう受け取ってくれてもいいって思ってたんですけど、今回は楽しんでほしいって思います。 このページを読んで下さった方や、関わってくれた人たちに、僭越ながら音楽でお礼させていただくっていう気持ちで作りました。 自分のためだけに生きることが生きていく意味じゃないと思っていて、なにか人のために生きたいと思っているので、その役割を担わせていただけたら嬉しいです。

── 本日はありがとうございました！